ひな人形の選び方のホント「川瀬猪山」
最高の京頭師の話
- 長年の京都の伝統が息づく、最高の職人による雛人形のお顔。それは、見る角度によって人間の全ての感情(喜怒哀楽)が表現され、自分が悲しい時には一緒に悲しみの表情を見せてくれ、嬉しい時には喜びの表情を見せてくれると言います。
その製作は、型抜きに始まり、乾燥、眼入れ、地塗り、なか塗り、めきり、さらえ、研磨、上塗り、描毛…と気の遠くなる程の手間を要する。特に、眉や口紅の描画には熟練の技術と経験、集中力を必要とする。
そして、最高の京頭師の話をするならば、確実に名前が挙がるであろう職人が存在する。
二百年以上続く老舗 川瀬 猪山
天保元年(1830年)から続く家業の北国屋清兵衛で修行をした猪之助が1898年に独立して、屋号を猪山とした。
以来二百年以上に渡り、京雛の頭師として技術研磨と継承を重ね、川瀬猪山の名は京頭における最高品位の象徴として確立されるまでに至りました。
現 北川氏也師で四代目。1985年、義母にもあたる三世川瀬猪山に師事。2009年に四世川瀬猪山を襲名し頭師として何時までも飽きる事なく愛され又、心の和むような人形づくりに励む。2016年には伝統工芸士認定・京都府知事表彰受彰。さらに京都府伝統産業優秀技術者(京の名匠) は業界初の四世代受彰となる。
近年では、祇園祭の鉾の御神体の復元など多岐にわたってその活動の幅を広げている。
猪山師の手による頭の柔らかで、そして穏やかな気品漂う表情は、控えめでありながら見るものを魅了し、同じ京頭師達も頷くほどの高度な手仕事と感性により生まれる。また、面相道具へのこだわりも日本一であると言っても過言ではなく、その種類の多さ、所有数からは描画の繊細さと難しさを窺い知ることが出来る。
代々世に認められる猪山師の頭は、今も昔も京頭の象徴として尊ばれています。
「頭には魅力がないとあかん。なんぼベッピンでも魅力が無い人がいるやろ。美人でなくても魅力のある人がおるし...いつまでも見飽きひんような、内からにじみ出てくる何かがないとなぁ。娘ものはほんのりしたお色気と、お雛はんはその上に気品がないとあかん。じっと見ていると心が休まるような顔ができたらええのやけど...」とは先代である三代目猪山師の言葉。
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