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鯉のぼりの由来や意味

子どもの日に飾られる「鯉のぼり」。
この風習は江戸時代から続くとされています。また、「鯉」が飾られることにも意味があります。ここでは具体的に鯉のぼりの持つ意味や、由来について紹介していきます。

  1. メモ
  2. 子どもの日には鯉のぼりを各地で見かけます。
    鯉のぼりを飾るという風習は一般的によく知られていますが、なぜ鯉が使われているのか、ご存知でしょうか。鯉のぼりの由来まで知っている人はあまりいないかと思います。そこで、五月人形との関係やその意味合いについて紹介していきます。
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鯉のぼりの意味

中国の伝説から鯉が立身出世を願うものに

日本では子どもの日に鯉のぼりを飾る風習があります。日本の文化とも言えますが、鯉であることには意味があります。 これは中国の影響を受けています。長い歴史を振り返ると日本と中国の関りは深く、もともと中国にあった文化や伝統は多く日本に流れ込んでいます。それがそのまま受け継がれているもの、そこから独自の変化を遂げたものなど様々です。鯉においても、中国のある伝説が関係し特別の意味が持たされています。その伝説では、鯉は「龍門」という急流の川をのぼり、そして龍になり天へと登るとされています。鯉がチョイスされた理由としてはいくつか考えられます。鯉は生命力の強い魚であることは事実で、清流以外であってもたくましく生きていくことができます。そして川の流れに逆らい、登るように泳ぐこともできます。また、比較的サイズも大きく、独特の鮮やかさも持っています。中国において龍は皇帝の象徴ともされていますが、この龍と鯉とを紐づけることで鯉にも大きいな意味が込められているのです。
鯉のぼりの鯉を子どもに見立て、生命力の強い子に育つよう、そして激流にも逆らえるよう、立身出世の象徴として日本でも伝えられています。

鯉の色の意味

一度は鯉のぼりの飾りを見たことがあるかと思いますが、このとき鯉のぼりの鮮やかさに気が付くでしょう。鯉自体模様や色合いに個体差が大きく、鮮やかさを持っていますが、鯉のぼりとして飾る鯉は自然に存在する鯉よりもさらに鮮やかになっています。しかしランダムにカラフルな色付けがされているわけではなく、よく見てみるといくつかのパターンがあることが分かります。実は鯉のぼりの色にはそれぞれ意味があるからです。
基本的に鯉のぼりの鯉は3匹で構成されます。真鯉、緋鯉、青い鯉の3匹です。これは家族を表しており、真鯉は父親、緋鯉は母親、青い鯉は子どもとされています。父親の鯉が黒いのは大黒柱であることを表現しています。母親の鯉が赤いのは生命を担っていることを表現しているようです。そして子どもの鯉の青さは若さや今後の成長などが表現されています。若者に対し「青い」と表現されるのと同じ意味合いです。しかしこの色による意味づけは大昔から言われてきたわけではありません。染料が限られていた時代ではカラフルさを実現することは難しく、江戸時代よりも後に様々な色を持つ鯉のぼりが登場しました。
鯉のぼりの構成が家族に見立てているということから分かるように、子どもの数が増えた家庭では鯉の数も増やすことが多いです。おおよそ父親と母親の黒と赤は固定で、子どもの鯉として青や緑、ピンク、紫などの色があてられることが多くなっています。

五色の吹き流しの意味

鯉のぼりは上から父親の黒い鯉、母親の赤い鯉、そして子どもたちを表す鯉というように順番に飾られます。しかし最上部には、5色のひらひらとしたものが付いています。これは「吹き流し」と呼ばれるものです。これにもやはり意味があります。色も決まっており、青・赤・黄・白・黒が筒状になっています。
古代中国の五行説が由来になっています。五行説の考え方では、木・火・土・金・水が世の中を構成し、この5つの要素が影響を及ぼし合い、そして循環しているとされています。木・火・土・金・水はそれぞれ青・赤・黄・白・黒を意味します。この五行説に基づき、吹き流しがあることで魔よけの効果があるとされているため、鯉のぼりにも備え付けられているのです。

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鯉のぼりの由来

鯉自体には上で説明した通り、中国の伝説が関係していました。
この鯉を鯉のぼりとして、子どもの日に飾るということをやりだしたのは江戸時代からと言われています。しかしそれ以前では現代の形とは少し異なり、「武者のぼり」と言われていました。武者のぼりの起源は戦国武将の「旗指物」です。この旗指物は端午の節句に飾るという風習があり、これを庶民も真似たことが始まりとされています。この旗指物には家紋だけが描かれるのが通常ですが、庶民が真似たものには武者絵が描かれることが多かったため武者のぼりと呼ばれるようになりました。 このときはまだ鯉がメインとなっていませんが、武者絵の中には立身出世のシンボルとして鯉の滝登りが描かれていることも多かったのです。この絵が原形となり鯉だけが独立しました。それまで武者のぼりとして飾られてきたものが江戸時代に入ると徐々に変化し、現在のような鯉のぼりとなっていったのです。

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初節句には五月人形とともに買うべき?

子どもの日に飾るのは鯉のぼりだけではありません。
五月人形なども飾ることが知られています。この五月人形と鯉のぼりはまったくの別個で関係性がないものではありません。鯉のぼりは「外飾り」、五月人形は「内飾り」としてそれぞれに役割があるとされています。外飾りである鯉のぼりはすでに説明した通り、主に子どもの立身出世という意味合いがあります。一方五月人形には厄除けとしての意味合いが強く持たされているようです。これらはともに男の子の初節句の折に贈られ、端午の節句に飾られます。
内飾りにも色んな種類があるのでそれぞれ見ていきましょう。まずは「鎧飾り」についてです。五月人形の中でも最も豪華なものとされています。攻撃から体を守る鎧には男の子の心身を守り健康的な成長を祈る意味が込められています。 続いて「兜飾り」ですが、これも鎧飾りほどでないにしろ、大きな兜であれば十分見栄えのある飾りとなるでしょう。鎧と同様、健康な成長を願う意味合いがあります。
また、金太郎や鐘馗、神武天皇などの人形が飾られることもあります。金太郎には元気で心優しい子に育ってほしいという願いが込められています。鐘馗は中国において鬼を退治したという言い伝えがあります。そのため魔よけの効果があるとされています。神武天皇の人形は平和の象徴として飾られるようです。
初節句では鯉のぼりや五月人形の購入で迷うこともあるかと思います。それぞれ役割が異なるため、両方を購入しても問題ありません。内と外、それぞれに飾りがあることでより節句を楽しむこともできるでしょう。

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まとめ

何気なく見てきた鯉のぼりにも様々な意味が含まれていたということが分かったかと思います。
鯉のぼりの由来は江戸時代にまでさかのぼり、それ以前にも武者のぼりが飾られていました。そして鯉が採用されている理由には中国の伝説が関係しているということでした。こうしてみると鯉のぼりの歴史は古くからあり、長い間日本では親しまれてきた文化であると言えます。また鯉のぼりには子どもの立身出世への願いが込められており、五月人形には内飾りとして屋内の厄除けの意味が込められています。現在では様々なバリエーションが出てきているため、楽しみながら選んでみると良いのではないでしょうか。

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